
「第12回しずおか吃音のつどい」が開催されます。
吃音のある方の当事者団体としてよく知られた”言友会”という組織があります。1966年に東京で発会し、今では全国各地にその活動を広げています。
その加盟団体の一つ”しずおか言友会”さんが、吃音のある方とそのご家族、関係者に向けて価値ある会を企画してくれました。
吃音の当事者やその関係者による体験発表や、様々な立場から吃音のある方とそのご家族を支援される専門家による講演、実際に会場で語り合うグループトークなど、盛り沢山の内容となっています。
吃音のある方が抱える苦悩や支障は様々です。年齢や性別、性格や生活環境、症状の程度によっても本人の感じる苦痛はそれぞれ異なります。
そんな吃音に対する対応を考えるとき、画一的な正解を導き出すのは現状では困難だと言えます。何が正解か分からない中で自分の進むべき道を模索する時、”自らの意志で選択する”というのはとても大切なことであると言えます。周囲のアドバイスや意見を参考にしながらも、最終的には自らの進む道を自由な意思で決めたのであれば、その道がどこに続いていたとしても、ある種の納得と共に懸命に歩いていけるのではないでしょうか。
自らの意志で選択するためにはいろいろな条件を満たす必要がありますが、そもそもその選択肢が用意されているかどうかはとても大切な条件だと言えます。選択肢そのものがなければ、そもそもその選択を取ることができないからです。できるだけ多くの選択肢が用意されていれば、その中に自分の希望に合致するもの、または自分の希望に近いものが含まれる確率は上がります。
今回のつどいが、吃音のある方々が互いの思いや悩みや共有して分かち合い、新たな視点や考え方を学び、より豊かな選択肢に中から自らの意志で人生を選択するきっかけとなればと思います。そして、その道を力強く懸命に歩んでいってほしいと思います。