
つばさ吃音相談室に通う中学生および高校生を対象とした交流会「中高生の集い」を開催しました。
3回目の開催となりますが、回を重ねるごとに参加者が増え、今回は男子7名、女子4名が参加してくれました。
フルーツバスケットやトランプなどの遊びを通して打ち解け合った後、自由に語り合う時間を設けました。
話すことに苦手を感じている彼らが、同じ年代の”仲間”に対して、これほどまでに積極的に話しかけ、語り合うとは、我々スタッフは想像もしていませんでした。
同じ年代の”仲間”の体験談や意見を聞き、同じ年代の”仲間”に自分の悩みや相談を聞いてもらう。普段の言語訓練とは違った吃音との向き合い方がそこにはありました。
1時間半という時間は本当にあっという間で、参加者からは「もっと話す時間が欲しかった」「もっと頻回に開催してほしい」といった声が数多く聞かれました。これらの声に応えられるようスタッフ一同努力したいと思います。
~後日談~
参加してくれた方から、後日こんな話が聞けました。
自分は今までクラスメイトに対して、自身の吃音について打ち明けたことはなかった。大人たちは自分の吃音について周囲に打ち明けて、理解を得ることを勧めてくるが、自分はどうしても嫌だった。
でも、この集いに初めて参加して、みんなと語り合う中で「自分は自身の吃音のことを周囲に伝え、理解を得ている。打ち明けて良かったと思っている」という話を聞くことができた。それは大人の言う「吃音を打ち明けた方がいい」という助言ではなく、当事者が語る「吃音を打ち明けて良かった」という体験談だった。
この体験談に励まされ、背中を押されて自分もクラスメイトに自分の吃音について打ち明けてみた。すると周囲の反応は今までとは異なり、自分の吃音に寛容で受容的な空気を感じた。いまは自分も「吃音を打ち明けて良かった」と感じている。